アントニオ・バンデラス
2010-06-12


禺画像]
ANTONIO BANDERAS  1960/8/10  スペイン

久しぶりの上に、なぜ今更この人シリーズ。
今までの傾向からすれば、この濃い〜ギラギララテン系オトコは決して好みではない。うちの近所にシネコンがあり公開される洋画は片っ端から観ていたが、数少ない見送った映画がバンデラス&あんじょりの「ポワゾン」と、コリン・ファレル&ジェイミー・フォックスの「マイアミ・バイス」(笑)

多分バンデラスだと意識して観た最初は「デスペラード」と「暗殺者」だと思う。どちらもギラギララテンオトコ全開。スペイン時代の作品は「アタメ」くらいしか観たことがないのだけど、彼はハリウッド進出して大正解だった代表だよねきっと。フェロモン撒き散らしオトコ大好き米国人女性に受けるのは勿論、ブラッド・ピットやディカプリオといった薄めが人気を博している中に大物感を漂わせる俳優の登場は必然だったんじゃないかと。若くてギラギラした強烈な存在感が彼の持ち味。見つめられたらついて行っちゃいそうなセクシーな眼光がとにかく凄い。(って、私はそれが引いてしまう原因なんだけどさ)

そんな彼がフェロモン全開ばかりを前面に押し出しているだけではないのだと知ったのは後になってから。「フィラデルフィア」や「インタビュー・ウィズ・バンパイア」の彼の役に気がついたのは相当後に再見した時のこと。あら、びっくり。こんな繊細さも出せるのね。意外〜。
再見で意外な一面に気がついたのはこれだけではない。「愛と精霊の家」の彼も初々しさが見られたことに驚いた。まあ若かったといえばそれまでなんだけど、ギラギラ全開以前の彼もまたいいかも。もちろんその予兆はあるんだけどねん。

ラテン系の濃さは役の幅が広いので俳優としては活躍の場がたくさんある。現代劇からドンパチの西部劇。ファンタジーにホラーにスプラッタ♪後にはコメディにファミリー映画になんでも来いじゃないの。彼のこんなハードさとコメディの混在に目をつけて、特に巧く引き出したのはロバート・ロドリゲスとクェンティン・タランティーノだろうねぇ。どちらも好きな監督で好きな作品がいくつもあるんだけど、中でもロドリゲスの「フロム・ダスク・ティル・ドーン」はこのブログの最初の頃にも書いたんだけど、このストーリー展開の馬鹿馬鹿しさが最高に可笑しい。このノリは確かにアングロサクソン系の薄さではダメだよね。ジョージ・クルーニー(これまた苦手!)とバンデラスだったからだと思うし。
さらにタランティーノの「フォー・ルームス」がすっごく好きなんだけど、これのバンデラスの微妙さがまた可笑しい。これの最高なのはティム・ロスに尽きる。今となってはこの飄々としたティムとバンデラスがどう絡むの?と思うんだけど、こういう手があったかと感心する。オムニバスの1話だけなんだけど、バンデラスの微妙なコメディ部分があるからこの可笑しさが出たんだと思う。しかし良く出来た映画だよこれはっ。

メラニー・グリフィスと結婚してあっという間にパパになりびっくりさせたバンデラスですが、家庭をこよなく愛すオトコでありながらギラギラは健在。だからメラニーが若いセクシー夫に逃げられないために必死。それは理解できるし、いや自分を磨くのはいいことよね(方法には問題ありだと思うけどさ)。
で、そのままファミリーマンになっちゃった彼が進んだ先が「スパイキッズ」シリーズのファミリー映画の数々。監督がこれがまた同じファミリーマンのロドリゲス。仲間だしねぇ。でもそこに落ち着いて欲しくないなぁ〜と思ったのが正直なところ。

ヒューマンドラマとセクシーさ振り撒くハードなアクションとファミリー映画と、多彩な面をバランスよくこの10年はキャリアを重ねてきた。年齢を重ねてセクシーさは落ち着いてくるからか、このところセクシー俳優としてはおとなしく目に留まることがなくなったなぁと思っていたのですが、いやいや人間そんなに簡単には変わらないのね。


続きを読む

[actor(ア行)]

コメント(全6件)
コメントをする


記事を書く
powered by ASAHIネット