ナイロビの蜂
2007-03-06


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ナイロビの蜂 CONSTANT GARDENER
2005 英 監督:フェルナンド・メイレレス
レイフ・ファインズ レイチェル・ワイズ ダニー・ヒューストン ビル・ナイ ピート・ポスルスウェート

外交官のファインズと運動家のワイズは出会って幾らもたたずに恋に落ち結婚。ファインズの任地であるナイロビに暮らしていたが社会運動を続ける彼女はある日出かけた先で無残な遺体となって発見される。ファインズは事件の真相を追う決意をする。

"THE CONSTANT GARDENER"は直訳すると"誠実な庭師"。製薬会社による人体実験という社会問題的には大きなテーマを扱っているがこれは十分にラブストーリーだ。内気な情熱家のレイフ爆発。荒れまくったレイチェルの家の庭を激情に駆られて掃除し始めた時のgardenerのレイフに胸が詰まって大変だった。そこから真相の究明に立ち上がる決意をしたわけだ。
"生まれついての革命家"の彼女とそういう彼女に惹かれた"誠実な庭師"のレイフ。そのままの彼女を愛しているから踏み込まない。そういう彼を愛しているから巻き込まない。結果、お互いに苦しみを抱えてる部分もあったりして見ていて歯がゆくていらいらする。しかし、だからそういう形もありなんではないかと思った。だからこそレイフの決意後の行動に説得力があると。
単純にラブストーリーを観たとまでは言いわないが、でもやっぱりとても愛を感じる映画だ。レイチェルの最高に美しい姿が目に焼きついているのはレイフ演じる夫の目で見た愛する妻の姿だからなのだ。

大自然の風景(不毛で絶望的にも見えますが)の中に貧困や大きな力に食い物にされる弱い国民たちの姿。この映画といい「ホテル・ルワンダ」といい、アフリカの貧しい国々に大きな絶望を感じてしまう。原色っぽい太陽や埃を感じる映像が「シティ・オブ・ゴッド」の監督作だった。納得。メイレレス監督の映像は社会問題部分がリアルに浮き彫りなのにこれだけラブストーリーと一体化してるのはすごいと思う。
[映画レビュー]

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