ヴィゴ・モーテンセン
2005-08-20


禺画像]
VIGGO MORTENSEN  1958/10/20 USA

「ロード・オブ・ザ・リング」のアラゴルンで一躍有名になってしまったモーテンセン。粗野な身なりの放浪者たるイメージはまさに彼のためのキャラクターだったように思われる。韋駄天から王にまで上りつめた大作の大役を務めた彼は今後どうするのだろうか?
私が最初に見たモーテンセンは多分「クリムゾン・タイド」だと思うがその時の記憶はほとんどなく再見で確認した。核ミサイル発射ボタンの一端を握り、デンゼル・ワシントンとジーン・ハックマンのどっちの味方につくのかはっきりしないキャラクターだったので見ていてイライラした人も多いんじゃないだろうか。はっきりと彼を認識したのは「GIジェーン」の教官。デミ・ムーアをビシバシしごいていた。役柄としてはどうでもよかったのだがあの風貌が私はいただけない。ピシッ!とした雰囲気がどうも彼らしくなくていただけない。「インディアン・ランアー」でのちょっとでも触ったら切れてしまいそうな鋭いナイフのようなギラギラした弟役も凄かったんだけど私は苦手だ。
「ダイヤルM」の画家、最近の「オーシャン・オブ・ファイヤー」のカウボーイのように型にはまらない、寝床も定まらない根無し草のような自由人のイメージがどうしてもある。「オーバー・ザ・ムーン」でまさに自由人のような彼は人妻のダイアン・レインを目覚めさせてしまった。若くして妊娠、結婚したために青春に費やす時間を失ってしまったと感じていた彼女はモーテンセンによってそれを取り戻そうとしているかのようだった。一時の遊びでただの間男かのように思われたモーテンセンだったが、意外に彼女に対する想いは真剣だったのかな?と匂わせた彼のラストショットがとても印象深かった。
「ウォーク・オン・ザ・ムーン」ではレインとのラブシーンがかなり強烈でびっくりしたが、なんとなくモーテンセンらしいかも・・・とも思ったりして。
彼の多方面に才能豊かなことや自分の政治的オピニオンを持っていることは有名で来日時のパフォーマンスも記憶に新しいが、そんな人間性を覗ける役が多々あるのは偶然ではないだろう。彼は知名度が上がっても心配するまでもなく自分の思うままの道を進んでいく根っからの自由人でありつづけていくのだと思う。
初出:2005/4/5(火) 午後 8:44
[actor(ハ行)]

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