ルパート・ペンリー=ジョーンズ
2008-07-13


禺画像]
RUPERT PENRY-JONES   1970/9/22 UK

奥が深く層が厚い英国俳優の中からの、またひとりである。「説得」のウェントワース大佐がなんとも印象深くて、ややハマリ気味の昨今。しかしながら、ルパート祭りをやるほど観られる作品がないのが残念。

最初に記憶したのはケイト・ブランシェット主演の「シャーロット・グレイ」。彼女はルパート演じる恋人が行方不明になったためにフランスへ行き、レジスタンスに身を費やすことになる。序盤と終盤だけの出演なのだが、行方不明になる恋人という設定とともに儚げでその美しいルックスがとても印象的だった。

間をおかずに「サハラに舞う羽根」で、ヒース・レッジャーを囲む仲間の中にマイケル・シーン、クリス・マーシャルとともにいた。大英帝国の軍服姿が凛々しく、その美しさはすぐに「シャーロット・グレイ」の彼だとわかった。

ところが、実はもっと前に観ていたことが判明。「ほんとうのジャクリーヌ・デュ・プレ」のエミリー・ワトソンたちの弟。「スティル・クレイジー」のビル・ナイの若い頃(笑)。この2本は再見すればわかるだろうが、「ベント」にも出ていたそうで、・・・役名は“Guard on road”。端役だろうな。この映画、意外にいろんな人が出ているのだけれど、確認のために再見するには、ちょっとしんどい。
さらに「黒馬物語」にも出ていたらしい。これが映画デビューかもしれないが役名は“Wild-looking Young Man”。これはもしかしたら探せるかも。

他に観られるものがないかと探して見つけたのが、「ヴァーチャル・セクシュアリティ」。これが掘り出し物だった!
主人公のローラ・フレイザーが作り出した理想の男。つまり“ヴァーチャル”。ラブコメディでお目にかかれるとは思ってなかったので嬉しい驚き。美形の彼らしいキャスティングかと。彼が作られる過程が、ぷっくりした唇、青い目にブロンド・・・。私が嵌る要因を満たしていて笑えた。しかし、ひと捻りあるストーリーで、彼の意外な一面を見た。なかなか楽しいので興味のある方は是非♪

久しぶりに見たのは「マッチポイント」。ほんのワンシーンだったけど、ジョナサン・リース・マイヤーズのプロ時代の友人のテニスプレイヤー。プレイするシーンもなかったけど、いかにも上流英国人みたいな雰囲気十分。

しばらく姿を見かけないのだが、基本的に本国でTVの仕事をするのが多いよう。TVMにレギュラーのドラマもあるみたい。
で、運良く英国女流文学シリーズが日本にもお目見え。「ジェイン・エア」「分別と多感」と一緒に放映された「説得」。折りしも映画「つぐない」が公開され、続いて「ジェーン・オースティンの読書会」なんて米国ベストセラーの映画化も公開。ちょっと久しぶりのオースティン旋風の流れでみた「説得」のウェントワース大佐がルパートだったわけで、これは必然(?)。前の本の記事『説得』の時も書いたが、笑わない、仏頂面の彼が実に魅力的。オースティン特有のじれじれ感がまた効果抜群だし。
「サハラ・・・」の時もキマってたが、軍服姿というかコスチュームものは、基本、端整なルックスなので似合う。オースティン文学に起用されたのも納得。お陰さまで堪能しました♪

今のスタンスで本国を中心に今までどおり、コンスタントに活躍していくのだと思う。最近は英国のドラマも数多く観られるようになったけど、今後もまだまだたくさんあるTVMが観られないかなぁと思うばかりです。
本当に底知れぬ広がりを感じる英国人俳優。あまりハリウッド作品でその本質を損なって欲しくはないけれど、いい役があればその姿はもっと見られたらいいなと思う。その辺が難しいところだよね〜。
[actor(ラ行)]

コメント(全10件)
※コメントの受付件数を超えているため、この記事にコメントすることができません。


記事を書く
powered by ASAHIネット