ジョエル・エドガートン
2006-09-03


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(中央)JOEL EDGERTON  1974/6/23 オーストラリア

この夏公開の話題作「キンキーブーツ」に主演のエドガートン。英国現代社会コメディ作品は「フル・モンティ」「カレンダー・ガール」などいつも私の心をくすぐる大好きな映画だが、この新作にエドガートンが主演すると知った時からものすごく楽しみにしていた。
ジョエル・エドガートン。お世辞にもかっこいいとは言えないしハリウッドに進出中のオーストラリア人俳優の中でも最高に地味な俳優ではないだろうか。「キング・アーサー」や「スター・ウォーズ エピソード2」「スター・ウォーズ エピソード3」に出ていたのだが知ってる人はほとんどいないだろう。

この地味さが買われたのか「キンキーブーツ」で田舎の靴工場の悩める後継者役の彼は最高だ。風貌は地味で最高にどん臭く見るからにおどおどしていて優柔不断。しかし誠実で心優しい好青年の彼は倒産寸前の工場と従業員を守るべく立ち上がっていく。最初から最後までもっさりした雰囲気はそのままなのに悩みながらもどうにかこうにか頑張る姿は観ているこっちが応援モード全開になるし、やるじゃん♪と褒めてやりたくなる。希望が見えてきたときの嬉しそうににっこりする顔が可愛く見える。母性本能をくすぐるタイプかも。(笑)

前述の「キング・アーサー」では円卓の騎士のひとりガウェイン。戦場が祖国だと言う生まれながらの戦士という硬派な役。悪名高い作品なのであまり期待するほどのもではない。見た目がこれまたもっさりした感じだがどの役者もすごい格好をさせられているので彼も大差ない。ま、面白いほど豪華なキャスティングの中にいたことは彼にとってプラスには違いない。
「スター・ウォーズ エピソード2」「スター・ウォーズ エピソード3」では旧3部作の主人公ルーク・スカイウォーカーを引き取った養父オーウェン・ラース役。出演シーンはわずかだが旧3部作とを繋ぐ位置にあるのでなかなか感慨深いものがある。「スター・ウォーズ」でルークが砂漠に沈む二つの夕陽を見つめて佇む場面があるが、「スター・ウォーズ エピソード3」のラストでオーウェンと妻が赤ん坊のルークを抱いて同じ二つの夕陽を見つめて佇む場面があり旧作ファンには堪らない印象を残す。これがエドガートンなんだから彼にとっても印象深い役なのではないかと思うのだが。

ハリウッドでは大作ながらも地味な端役にとどまるが、やはり母国オーストラリアでの作品では元気だ。
ヒース・レジャー主演の「ケリー・ザ・ギャング」では脇を固める一人で一癖ある役で準主役的なオーランド・ブルームよりも印象が強い。
そしてお薦めなのがガイ・ピアース主演の「トエンティマン・ブラザーズ」。ピアースを筆頭にした三兄弟の血気盛んな末っ子のエドガートンはキレると手が付けられない!地味な顔してやることが怖い。のだが、この作品はクライムコメディ。この三兄弟のキャラが絶妙でストーリーも面白い。わけわからん邦題で見逃されそうだが機会があったら是非。これのエドガートンと「キンキーブーツ」のエドガートンを比べて観ると笑えること請け合い。

若手俳優の起用を得意とする監督によって「キンキーブーツ」で注目のエドガートン。これで作品の幅が広がってくれると嬉しい。やっぱりオーストラリア俳優っつーと私は応援したくなるのである。
[actor(サ行)]

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