リッキー・シュローダー
2006-04-30


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RICKY SCHRODER  1970/4/13 USA

あの「チャンプ」で映画史上記憶に残る名子役のリッキー・シュローダーである。"あの人は今?"なんて企画で名前が挙がるタイプの昔の子役俳優だと思われるが、実際には日本ではわからないだけで本国ではTVを中心にずーっと活躍していたようである。現在は"リック・シュローダー"で通っているようだ。が、私にはどうしても「チャンプ」時代の"リッキー"が頭にこびりついているのでこちらを表記した。

なぜ今"リッキー・シュローダー"?というとWOWOWでTVMの「復讐のエトランゼ」を観たからだ。
子役時代の面影を残したまま成長したようでそんなに雰囲気は悪くないんじゃないかと・・・。誰かに似てるなと思って気がついたのが、ファンには怒られそうだがレオナルド・ディカプリオやリヴァー・フェニックス。ただし、リヴァーほどスマートじゃないのだな。意外に筋肉質で固太りというか・・・子役の成長具合はショーン・アスティンのタイプかも。(笑)
ちゃんちゃらおかしい邦題を付けられてしまうようないかにもB級アクションのTVMなのだが、いやいやなかなか面白かったりして。ロス市警の刑事のシュローダーが消息の途絶えた妹を探しにバルセロナにやってくるというストーリー。妹の失踪の裏に武器商人やテロリストの存在が浮かんでくるという訳でただのドンパチにあらず、なかなかキャラクターに味を持たせようとするシュローダーの努力も覗える。

映画にも何本か出演している。確認していないが「クリムゾン・タイド」でライアン・フィリップらと若者乗組員の一人として出ていたらしい。
「クレイジー・ナッツ」ではビリー・ゼーンを追いかける警官役だったのだがあの色物映画の変な映像の中では判別できず・・・。どちらも端役に近い扱いでなかなか目立つことはないようだ。

一方TVMでは主役扱いの作品がありかなりポイントが高いようで。
'91年の「傷だらけのランナー」という作品がある。パッケージに"ブラッド・ピット"とタイトルの前に名前を入れてしまうように彼の過去作品リリースなので今まで見向きもしなかったのだが、ピットの弟役がシュローダーでむしろ彼の方が主演だったことが判明。これが兄弟愛というか兄弟の間の微妙なすれ違いと絆を描いた真面目な青春映画で意外に楽しめてしまった。子役と青年期の間でまさに青春映画にいい頃合のシュローダー。問題のある少年の翳りのあるキャラが私にはリヴァーを思わせたのだがどうだろうか?
余談だがこの頃のピットがおそろしく大根でシュローダーの演技経験の長さとの差が歴然。人気が出るとこういうのを掘り起こされてしまうから彼らも大変だね。

もう1本観られたのが'01年の「ファイブ・デイズ・ウォー」という実話ベースの戦争映画。1次大戦のフランス、アルゴンヌの森の激戦を戦った名もなき若き兵士たちを描いたもので、シュローダーは1大隊を率いる少佐。弁護士だった彼は文民あがりの仕官だが無謀な作戦に就かされた若い兵士に対して誠意ある指揮を執り次第に信頼を得ていく。これまた彼の役に対する真摯な姿勢が覗えて非常に好感が持てた。

なかなかいい仕事をしてるみたいでもっと日本でも観られるといいなと思った次第。TV中心のフィルモグラフィから考えて、惰性で俳優を続けていたのかもしれないが演技することの面白さに気がついて演技の上達にも励み、好きでやってるんだと思われてならない。(あくまで私の勝手な思い込みですが!)。
またまた余談ではあるが、「復讐のエトランゼ」では結構大胆なラブシーンが・・・。もう彼も30代だし別に不思議はないんだけど、"あのチャンプの少年がねぇ"と妙に感慨深くなってしまったよ。
[actor(ラ行)]

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