ガブリエル・バーン
2005-08-11


禺画像]
GABRIEL BYRNE  1951/5/12 IRELAND

ハリウッド映画を中心に観てきて、これまでケヴィン・ベーコンやクリスチャン・スレイターなどオールアメリカンボーイ的な人に惹かれてきたのだが、鑑賞本数を重ねるうちに違う魅力を持つ俳優に目が行くようになってきた。そのもっとも最初がこの人。このアイルランド出身のベテラン俳優はアメリカ人とは違う雰囲気を湛えた大人の人。なんていうのも変なんだけど、まぁアイドル的じゃない人で最初に惹かれた人ってことかな。
多分最初に見たのは「ユージュアル・サスペクツ」だが実はこの時は彼のことは認識していない。その時は作品の面白さに度肝を抜かれてしまい、“凄い映画だ”と思った。今でもサスペンス映画の面白さの基本はこれだと思っている。初見当時はバーンはもとより出演者を誰も知らなかったのだが、今となってはケヴィン・スペイシーやベニチオ・デル・トロなど凄いキャストだよね。
で、バーンに惹かれたのはその後に観た「若草物語」のベア教授。今思うと彼のロマンチックロールは数少なくこれは貴重な1本だ。落ち着いた大人の男の抑えた恋心で相手はウィノナ・ライダー。ご存知文芸作品なので恋愛ったって上品この上ない。しかも古典に近い趣でコスチュームものっぽくもあり更に輪をかけた上品さ。ベア教授の奥ゆかしさというか、その抑えた心の中にある情熱みたいなものを感じてかなり魅力的だった。見た目はおやじだがこの人には色気がある。後で「ユージュアル・サスペクツ」のあの中のひとりだったと気づいて演技者としてのバーンを認識した。またアイルランド人で、本来武骨でハードな芯の強さが基本にある人のようだ。英国やアイルランド製作の小品に出演したりまた製作にも関わっていたりする。どちらにしても演技力は確かなので彼が出ていると安心して観ていられる。勿論今でもすてきな人には違いないが、俳優としてのガブリエル・バーンの次の作品が楽しみだ。熱が冷めると言うかまいぶーむが過ぎたら今度は違う目線で彼のことは見るようになっている。俳優としてその動向が気になる、これからもずっと見続けていきたい人だ。
初出:2005/3/20(日) 午前 10:30
[actor(カ行)]

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